イオニア哲学1

タレース1

アリストテレスの『形而上学』(けいじじょうがく)によると、最初のギリシア哲学はギリシア本土ではなく、エーゲ海をはさんだ対岸の小アジアでBCE600ごろに始まったとされています。アリストテレスによると、世界の始まりに関する最初の学問的探求は、万物の根源(=アルケー)を捜し求める形で始まったという。

イオニア地方で当時最も勢力があったのがミレトスというポリスで、その地にタレース、アナクシマンドロス、アナクシメネスという三人の哲学者が現れた。三人はそれぞれが師弟関係にあったと言われている。

『形而上学』は英語ではmetaphysicsと言います。Physicsは今日では「物理学」を意味しますが、元々は自然界全体を対象とする学を指していました。その前にmetaが付いているのですが、metaはギリシア語でbefore(〜の前)という意味の前置詞です。

ですから自然界の「前」あるいは自然界の「源」の世界を対象として研究する学をmetaphysics(ギリシア語ではTa Meta Ta Physica)と言います。日本語の「形而上学」はこの世界を越えた領域を「形而上」というところから付けられています。対してこの世界を「形而下」という事もあります。しかし元々はアリストテレス著作集を編さんした際に、自然学の前に今日『形而上学』と呼ばれる著作を配置しただけ、とも言われています。

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