プラトン4

魂(Psyche)

魂三部分説

しかしプラトンとて魂をそのように単純なものとだけ考えていた訳ではない。人間の「思い」には、あれもしたいがこれもしたい、という選択に関する悩みがつきものである。ソクラテスのように単純明快な偉人には無い俗人特有の悩みかも知れない。

しかしプラトンは、そうした俗人の悩みをあっさり切り捨てるには、人間の事を良く知り過ぎる程観察し知っていた。

『パイドロス』で描かれている2頭の馬と馭者の比喩において、馭者は「知性(理性)」に、右側に位置する良い馬は「気概(勇敢さ)」に、左側に位置する悪い馬は「欲望」をあらわしている。

そしてそれぞれの部分に応じて順に、「知恵」「勇気」「節制」の徳をあて、更に全体が調和しているありさまに「正義」の徳をあてる。それらと反対に悪しきありさまをしている場合には、順に「無知」「臆病」「放埓(ほうらつ=欲望の野放し)」「不正」といった「悪」が想定される。

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