アリストテレス1

イデア論批判

プラトンの弟子であったアリストテレスは、師の学園アカデメイアで20年学んだ後、自らの学園リュケイオンをアテナイに開き、師とは異なる思想を展開した。彼はプラトンのイデア論を批判し、「個々の物」の本質を「形相=エイドス」と呼んだ。アリストテレスにはプラトンのようにこの世界から離れてあるイデアが、この世界の「個々の物」の源=根拠であるとは考えられなかったのである。

彼によれば、物の「姿=エイドス(形相)」が、材料(素材)である「質料=ヒューレー」と合わさって「個々の物」が出来ると考えた。

観想的生活

人の行い(行為)には全て目的がある。AはBのために、BはCのために・・・とたどって行って、最終的に行き着く目的をアリストテレスは「最高善」と呼ぶ。人はみな「エウダイモニア=幸福」を求めているとすると、人の行為は最終的にはみなエウダイモニアを目的としている事になる。

ではエウダイモニアとは何であるか。彼によると、人間を特徴付けているのは「ものを考える力=知性・理性の働き」である。したがってこの働きを十分に発揮することこそ人間の最高の幸福であると考えられる。

このように人間の知性・理性を働かせて真理を求める生活を「観想(テオリア)的生活」とし、ここに人間のエウダイモニアがあるとアリストテレスは考えた。

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